化学薬品工場におけるBCP対策
2025.09.18
先日、BCP対策の構築にて初期のころよりご協力いただいているお客様から、スクラバーとFANの2点についてBCPシステム構築の正式な依頼をいただきました。
対象となる負荷は、
・3.5KW FAN
・7.5KWのスクラバー
定格で考えるとかなり大がかりで非現実的なシステム構築が必要となりますが、実際の出力は計測上そこまで大きくなく、電源投入時に発生する突入電流も特に大きくはないため、問題はないと想定していました。
ただし、実機での実証は難しいため、疑似的に試験運用を実施するべきと判断し、所有している機器で負荷試験を行い、現在提案している構成で問題がないかを検証しました。
ポータブルバッテリーを活用した三相電力発生システム
制御盤1への電力供給試験
制御盤2への電力供給試験
様々な制御回路が構成されていたため少々心配でしたが、問題なく動作することを確認しました。これにより、お客様も安心して導入できる材料になったのではないかと思います。
BCPにおいて、どのような構成であれば蓄電池を有効に活用できるか、しっかりと動作するかなどを検討し始めてから7年が経ちました。
当初より様々な蓄電池が登場しましたが、三相負荷へのBCP対応は常に課題となっています。
当社でも、三相負荷に対してどのようなアプローチができるかを様々に模索してきました。
• BCP対策のみではもったいないため、通常も使えるようにする
• ポータブルバッテリーなどを活用する
• ポンプやFANを動かす
• 機械式駐車場を簡易的に動かす
など、機器の開発や様々な実験を行ってきました。
失敗も多々ありましたが、システムを構築するにあたり、ある程度のポイントを抑えることができるようになりました。
ただし、実際に設置して問題なく動作するかどうかは、事前の実機検証が必要であると考えています。
当社では、負荷次第ではありますが、導入前に実証を行い、対策が問題なくできることを確認してから実際の導入を行う対応をしています。